要約
・市場の流動性はEU最大の国々に匹敵
・透明性の高い市場と低い取引コスト
・効率的なビジネス・プロセスと資金調達の多様な選択肢
スウェーデンの不動産への海外投資は、1990年代後半にあった初の大型取引以来、着実に増えています。2005年までの5年間の資本流入は総額1470億スウェーデンクローナ(160億ユーロ/200億ドル)にのぼりました。また、2005年の海外投資は過去最高の490億スウェーデンクローナ(54億ユーロ/65億ドル)を記録し、その半分以上がノルウェーとデンマークの投資家によるものです。最初に大規模投資を行ったのは、オランダとアイルランドの投資家でした。
全ての投資家を歓迎
スウェーデンでは1997年以来、国際的な投資家が活発な動きを見せ、現在では、一等地に良質の建物を新築することを目指すオープンエンド型公債から、自己資本率の低い第三者機関が管理し、全国に散在する大型不動産に投資するクローズドエンド型の投資信託まで網羅しています。業界のデータによると、スウェーデンに初めて投資した不動産投資家は、その1件で投資を止めることはまずありません。
2005年末までに外国投資家が所有する不動産は、価格にして1610億スウェーデンクローナ(180億ユーロ/210億ドル)にのぼりました。最大の直接所有者は、Acta(ノルウェー)とKeops(デンマーク)です。他の大型不動産所有者には、Blackstone Group(米国)、Cardinal Capital Partners(米国)、GE Real Estate(米国)、Goldman SachsのWhitehall Funds(英国)、London & Regional Properties(英国)、Rodamco(オランダ)、Vital Eiendom(ノルウェー)などが挙げられます。
ヨーロッパ随一の活発な市場
投資活動の増加に伴い、スウェーデンの不動産市場は、投資とクロスボーダー取引の両面でヨーロッパ最大級の規模になりました。2005年には、投資市場としても、クロスボーダー取引も、ヨーロッパ第4位でした。スウェーデンの各地域や新しい分野への投資が大幅に増えています。投資回転率はオフィス分野が最高でしたが、他の分野でも活発な動きが見られ、特に多かったのは居住用不動産や小売店舗への投資でした。
流動性の高い市場と記録的な回転率
積極的な資産運用の重視と国際的な投資家の活動の結果、投資商品の入手のしやすさと流動性が高まっています。2005年には、最少取引額が1億スウェーデンクローナ(1100万ユーロ/1300万ドル)の取引が約200件成立しました。また、スウェーデンの不動産市場の回転率だけで、他のスカンジナビア諸国およびバルト海沿岸諸国の6カ国を合わせた回転率を上回りました。
入札を含むあらゆる種類の買収を計上すると、スウェーデンの投資市場の総価値は1390億スウェーデンクローナ(154億ユーロ/185億ドル)でした。大手売り主には不動産会社のFabege、Kungsleden、Tornetがあり、同時にFabegeとKungsledenは積極的に買い進めました。2005年の最大の取引は、Fabegeが上場不動産会社のTornetを資産価値90億スウェーデンクローナ(10億ユーロ/12億ドル)で買収したことです。国内の他の大手投資家としては、AFA、AMF Pension、AP Fastigheter、Sveafastigheter、Wallenstamがあげられます。
スウェーデン全域への投資
国内各地にある大型資産が買収された結果、外国投資家が多くの都市に不動産を所有するようになりました。2005年に外国投資家が購入した資産のある土地の名前を一部挙げると、イェブレ、ハルムスタッド、ヨンショーピン、カールスタッド、リンショーピン、ルレオ、ノルショーピン、ウメオ、ウプサラ、ヴェステロース、ヴェクショーなどがあります。また、多くの投資家はオフィス用不動産を1件購入しており、そのほとんどはストックホルムの物件です。投資物件の大多数は、ストックホルム、イェーテボリ、マルメ/ルンドといった大都市圏にあります。
高い透明性
市場に関する正確かつ詳細な情報がクリック1つで入手できます。公共資産データは、インターネットで誰でも利用できるようになっており、個々の具体的な不動産に関する豊富な情報が掲してあります。不動産投資におけるパフォーマンスを測るためのIPD不動産投資インデックスが1997年に導入され、スウェーデンの大手不動産企業が所有する物件のほぼ半数に適用されています。
取引総コストの低減
契約書と文書が標準化され、抵当と所有権登録の取り扱いが簡単明瞭になり、公的機関のお役所仕事が改まった結果、取引プロセスが容易かつスムーズに進むようになりました。それよって、顧問料がかなり安くなりました。また、過小資本に関する規則がないため、他の財政的・法的構造と相まって、魅力的な金融ソリューションの機会が作り出されます。
効率的な手続き
スウェーデンの不動産市場には、さまざまな特徴があります。国際的な投資家にとっては、情報収集、買収プロセス、テナント契約の交渉など、スウェーデンでは手続きがスムーズに進むと感じられるでしょう。それを実現しているのは、有能な専門家の存在、高い言語能力、ピジネスへの実際的な取り組みです。
投資回収と新規投資家
Tornetは、主にLehman Brothers Real Estate ParnersとRatosが所有しているスウェーデンの上場非公開投資会社で、最も積極的な売り主でしたが、投資引き上げ戦略を完了しました。同様の投資家には、Blackstone(米国)、IBI Real Estate 、Whiteholl Funds(英国)もあります。一方、新規の投資家としては、Bank of Ireland Private Banking(アイルランド)、Boultbee Group(英国)、DIFA(ドイツ)、HDG Mansur(米国)、ING Real Estate(オランダ)、Norgani(ノルウェー)が挙げられます。
国際的な投資家の進出
Acta(ノルウェー)
Bank of Ireland Private Banking(アイルランド)
Blackstone Group(米国)
CGI(ドイツ)
CGS(ドイツ)
Degi(ドイツ)
Deka(ドイツ)
Doughty(ドイツ)
Ejendomsinvest(デンマーク)
Ejendomsvaekst(デンマーク)
Eurocommercial(オランダ)
GE Real Estate(米国)
ING Real Estate(オランダ)
Keops(デンマーク)
Lehman Brothers(米国)
London & Regional Properties(英国)
Oppenheim Immobilien(ドイツ)
Orion Capital Managers(英国)
Rodamco(オランダ)
Royal Bank of Scotland(英国)
Steen & Ström(ノルウェー)
Whitehall Funds(英国)
Vital(ノルウェー)
ISAはスウェーデンの不動産への投資機会を積極的にご紹介しています。詳しくは、ISAのウェブサイト(www.isa.se)、またはISAの刊行物「Real Estate」をご覧ください。